日本では、名刺はビジネスパーソンに欠かせないツールであり、名刺交換は社会人が身につけるべき作法です。
では、海外ではどうでしょうか?
グローバル化が進む昨今、海外企業との取引や海外出張をするビジネスパーソンは増えています。
海外の名刺事情を知っておけば、異文化コミュニケーションの手助けとなることでしょう。
ここでは、ビジネスにおいて日本と強いつながりがある、アジアと欧米の名刺事情をご紹介します。
アジアの名刺事情
アジアは、名刺発祥の地であるといわれています。
現存する最も古い名刺は、三国時代(220年~280年頃)に中国で活躍した武将の墓から発掘されたもの。
つまり、名刺には2000年近い歴史があるのです。
そんな名刺文化は、現代のアジアまでしっかりと受け継がれてきました。
特に、中国、韓国、台湾といった東アジア諸国では、日本と同じように、ビジネスシーンでの名刺交換が日常的に行われています。
名刺の内容も、日本とほぼ同じ。
氏名をメインとして、会社名、役職や肩書、会社の住所や電話番号、ホームページアドレスなどが記載されます。
ただし、名刺の用紙サイズには、アジア各国で若干の違いがあります。
まず、日本の名刺用紙は、91mm×55mmが標準サイズ。
ですが、中国や台湾では、わずかに小さな90mm×54mmの用紙を用いるのが一般的です。
なお、韓国の名刺文化は日本とほぼ同じですが、用紙については欧米サイズが好まれる傾向があります。
また、韓国のビジネスパーソンの名刺は、表面は韓国語で、裏面は英語で書かれていることも多いようです。
欧米の名刺事情
近年では、欧米でもビジネスシーンで名刺交換をする人が増えてきました。
ですが、名刺の用紙や内容、名刺交換のマナーについては、欧米と日本との間で様々な違いがあります。
名前から想像できるように、ビジネスシーンで使うものとそうでないものに、はっきり区別されているようです。
ちなみに、ビジネスシーン意外で使う個人用の名刺は“Social Card”と呼ばれます。
欧米の名刺(Business Card)は、社員個人を示すためより、会社の宣伝のために使われることも珍しくありません。
その場合、会社の事業内容などが名刺のメインとして記載されています。
つまり、日本の標準的な名刺用紙よりも横2mm、縦4mm小さいことになります。
そのほか、一回り小さな3号サイズ(85mm?49mm)、さらに小さな4号サイズ(70mm?39mm)の用紙も使われています。
なお、印刷部.NETでは、オプションで、欧米の標準サイズ用紙や3号サイズ用紙をお選びいただけます。
海外標準の名刺を作成しておけば、海外企業との商談や海外出張の際に役立つことでしょう。
その際、お辞儀はせずに相手と目を合わせることも大切です。
なお、名刺に対する考え方も欧米と日本で異なります。
欧米では、人からもらった名刺をメモ用紙代わりに使う人もいることを知っておくとよいでしょう。